幻を越えよう

アイドル/ストリップ/Vtuberについてのこと

日記4/26

映画眠る虫やぬいぐるみとしゃべる人はやさしいの監督である金子由里奈監督の連載を読んだ。(石原書房さんで連載されている。)正直この連載を読むまではぬいしゃべの監督か〜!という印象しかなかったのだが、読んでから印象がとても変わり大好きになってしまった。軽い気持ちで大好きとか言ってしまうのは果たしてどうなのだろうか、だが、金子監督の中にある独自の言語感覚がとても面白くて惹かれてしまった。

 

私が読んだ連載は独自の語彙の定義集というもので、金子監督の中で存在する言葉とその意味(定義)が書かれており、金子由里奈なりの辞書だ。と思いながら読んだ。

 

様々面白い言葉とその定義が綴られているのだが、その中でも私に大きな衝撃を与えたのが「全員殺すという気持ちで人に優しく」だった。殺すと優しく、一件対極にあるような言葉が両立されている。私は衝撃だった。人に優しく生きることが私のモットーだが、ここ最近は世界情勢も自分を取り巻く環境も最悪なもので、私は日々殺気立って生活をしていた。10代の頃、親から暴力を振るわれていたが、殴られても絶対殴り返さない優しさ、今思えば絶対殴り返した方がよかったのだが、当時の私なりの、殴られても傷ついても全部を受け止めるその優しさと、大人になってから振り返った時感じた私の尊厳を踏みにじったお前のことを絶対一生死んでも許さないという執念深さ、これは極端な例だがこの両立は不可能なのではないかとずっと感じていた。

 

全員殺すという気持ちで人に優しく、金子監督は文中で座右の銘だと語っていた。かっこいい。今の印象はただ、かっこいい人だった。その座右の銘私もパクりたい、手放しでそう思ってしまったが、人の言葉を盗むみたいで嫌なので私も私なりの言葉を探していきたい。殺意と優しさは両立できないものだと感じていた自分の視野の狭さ、この視野をいかに広げられるのか、私は広げていきたい。拡張拡張拡張拡張。

 

対極にあるものを両立させながら生きることを不器用ながらにやっていきたい。もっとたくさんいろんな価値観に触れて、もっとたくさんいろんな経験をして、もっとたくさんいろんな勉強をしていきたい。一秒足りとも許せない人の顔を忘れないし絶対に死ぬまで憶えている。